法人・企業のための自家消費型太陽光発電のススメ~sunsun Magazine

産業用太陽光発電の設置費用

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国際情勢や円安に影響され、上昇し続けている国内の電気料金。電力会社から購入し続けるのでは資産が圧迫されるため、電力需要の多い施設に太陽光パネルを設置しようと考える企業もあるでしょう。

ですが、実際に設置・稼働するまでにどのくらいの費用が必要なのか、しっかり把握できていないと、自社の資金状況を余計に悪くしてしまいかねません。

そこでここでは、産業用太陽光発電システムを導入・稼働させるためにどのくらいの費用が必要なのか、また、投資金額をいつ頃回収できるのかのシミュレーションをしていますので、設置の参考にしてみてください。

産業用太陽光発電システム設置費用の内訳

太陽光発電システムの設置にかかる費用は大きく分けて2つ。1つはパネルやパワーコンディショナ、架台その他の設備の購入費です。実際の費用は設置場所や設置枚数、選んだパネルによっても異なるので、あくまで目安として捉えてください。

ここで紹介する費用に関しては、以下を参照しています。

※参照元:経済産業省【PDF】『調達価格等算定委員会「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」について』
https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20250203_1.pdf

産業用太陽光発電の設備費用

経済産業省が2025年2月3日に発表した資料によると、2024年に設置された太陽光発電システムの平均設置費用は、パネル・パワーコンディショナ・架台・その他の機器を合わせて、16万円/kWとなっています。

2013年と比較して、パネルは6割も価格が下がっており、パワーコンディショナも4割ほど、その他の機器も6割近く安く提供されるようになっています。

設備費の目安金額

「産業用」とみなされる範囲の発電システム(40kWh)を導入する場合、640万円ほどが必要になる計算です。

産業用太陽光発電の工事・稼働前の費用

工事に関わる費用は、工事費の他に設計費、土地造成費、接続費が挙げられます。2024年の実績としては、平均して9.8万円/kW。こちらはおおよそ2013年と同程度の金額ですが、土地造成費のみ、1万円/kW前後を推移しています。

工事費用の目安金額

40kWhの発電システムを導入するのであれば、工事費だけでも392万円が必要になります。

産業用太陽光発電の想定設置費用

これまでの数値を計算すると、産業用太陽光発電システムの設置にかかる費用は25.8万円/kWだとわかりました。ここから、値引きなどが行なわれて、最終的には24.6万円/kWに落ち着くようです。

設置費用の目安金額

40kWhの発電システムを導入するのであれば、設備費と工事費を合わせたうえで、値引き額を計算すると984万円が必要になるということです。そしてこの試算には蓄電池が含まれていません。産業用の蓄電池は低価格のものでも100万円はかかるので、どれだけ規模の小さな太陽光発電システムだとしても、およそ1,100万円が必要になる計算です。

産業用太陽光発電システムの維持費用

太陽光パネルは設置しておしまいではなく、しっかりと稼働して電気代の負担軽減に使いたいもの。こうした発電システムには、保守整備・保険・清掃などの運転維持費用が必要。これらは年間平均で0.5万円/kWほどがかかっています。

維持費用の目安金額

こちらも先ほどと同様に40kWhのシステムだと仮定して計算すると、年間20万円の経費が掛かることになります。

産業用太陽光発電システムにかかる税金

法人が産業用太陽光発電システムを設置した場合、償却資産税が課せられます。これは固定資産税の一種で、太陽光発電システムの法定耐用年数である17年間、支払う必要があります。支払額は年々減少していきますが、特例として、システム導入初年度から3年間は減額措置がとられています。

また、自社設備で消費しきれなかった電気を電力会社へ売電した場合、売電額から経費を引いた金額が利益と見なされ、法人税が課せられます。

さらに、産業用太陽光発電システム導入に伴って、土地を購入した場合は、その土地に対しても固定資産税が発生します。

節税できる可能性がある

法人が太陽光設備を導入した場合の設置費用は、喧嘩償却費として計上でき、利益を圧縮することで税負担の軽減が可能です。また、修理や設備の交換にかかる費用も経費に計上可能。ただし、太陽光発電システムの運用形態によって、受けられる節税措置がG変わってくるので、設置業者や顧問税理士に相談しましょう。

産業用太陽光発電設備の設置費用を抑えるには?

ここでの試算では1,100万円はかかってしまう産業用太陽光発電システム。費用をできる限り抑えるための節税以外の方法をまとめています。

海外メーカー製の太陽光パネルを選ぶ

国内メーカー製品への信頼度が高いのはどの業界でも同じですが、太陽光パネルに関しては、耐久性や発電効率などの面で、海外メーカー製品との差が小さくなってきたようです。

設備費の平均額として出された16万円/kWのうち、パネルの費用はそのおよそ半分に及びます。つまり、パネルの単価を下げられれば、より安価に太陽光発電システムを導入できるわけです。

補助金・助成金を利用する

2025年3月6日時点では、2025年度の補助金に関して決まっていませんが、2024年度と同様の補助が受けられると仮定すると、以下のような制度が利用可能です。

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業(環境省)

需要家主導太陽光発電導入促進事業(経済産業省)

上記の他にも2024年度は補助事業が行なわれていました。国としてもカーボンニュートラルを推し進めていることから、額の増減はありつつも、今後も太陽光発電システム及び蓄電池への補助は行なわれていくことでしょう。

また、独自の補助金事業を行なっている自治体もあるので、各自治体公式サイトなどでこまめに情報を取得して、太陽光発電システムをお得に設置しましょう。

相見積もりを取る

ここまでで紹介している平均設置費用は、あくまでも目安。実際に設置する際の費用は、業者によって大きく変わります。ですので、いくつかの業者に問い合わせて見積もりを依頼し、比較してから発注しましょう。

業者を選ぶ際、金額だけで比較するとその後の運用に影響が出る可能性があります。ですので、設置を想定している設備の種類や品質、工事内容、工期、保証・アフターサービスなどを細かく見比べることが重要。業者がどういう基準でその設備や機材を選んだのかもしっかり確認しましょう。

PPAモデルの活用

「第三者保有モデル」ともいわれるPPAモデルは、自社の敷地内に設置した太陽光発電システムを文字通り第三者に保有・運営してもらい、システムで発電した電気を一定期間定額で購入する仕組みを指します。

PPAモデルのメリット

このモデルの最大のメリットは、高額な太陽光発電システムの導入費用・維持費用が掛からないことです。

また、清掃や修理、点検などの保守管理も、第三者に任せられるので、メンテナンスの人的コストも削減できます。

さらに、電気代の変動リスクも避けられるので、一般の電力事業者から購入するよりも安価で電力供給を受けられます。そして、PPAの契約期間が満了すれば、設置して設備は無償で譲渡され、自社運用する場合は電気代の大幅削減が見込めます。

その他にも「非常用電源として利用可能」「資産計上不要」「CO2削減に貢献」などが挙げられます。

PPAモデルのデメリット

一方、デメリットとしては太陽光発電システムを自社で所有するよりも経済的なメリットが少ないことが挙げられます。いくら一般的な電力会社から購入するより安いといっても、ゼロになるわけではないので長期的に見ればコスト削減効果は小さくなります。

さらに、自社都合(事業所の移転・屋根の改修工事など)による撤去や設置場所の変更が起こった場合、それが一時的であっても違約金が発生する可能性があります。ただし、PPA業者によっては、パネル移転にかかる費用を負担することで、違約金を回避できるところもあるので、契約する場合は入念な協議が必要です。

PPAの契約期間中に、一般的な電気代が下がった場合でも、PPA業者と取り決めた価格で電気を購入しなければならない点もデメリットのひとつです。PPAを契約する場合はこれらを理解してから導入してください。

産業用太陽光発電の年間発電量・収支シミュレーション

新しい設備として太陽光発電システムを導入するにあたって、それが如何に自社の利益となるかの試算は重要。

自社で導入を予定している太陽光発電システムが年間どのくらい発電するのか、売電した際の収支はどのくらいかを、簡単に試算できるような計算式と、ごくごく単純な試算結果をまとめています。

年間発電量の試算

正確な発電量を計算するためには、「発電システムの出力」×「設置場所1m²あたりの日射量」×「損失係数」×365で算出します。より簡単な概算発電量はパネルの出力を1,000倍することで計算できます。

仮に40kWの発電システムを運用した場合の年間発電量は、1年で40,000kWhと試算できました。この発電量は飲食料品小売業者の年間電気使用量とほぼ同じです。

※参照元:新電力ネット
https://pps-net.org/industryenergy

年間売電額の試算

まず、上記で試算した年間発電量から、自家消費量を引いて余剰電力量を計算します。ここでは現行のFIT認定における最低基準となる自家消費率30%で試算します。

すると、40,000kWh×0.3で自家消費量は12,000kWhとなりました。つまり、余剰電力は28,000kWhということです。

この余剰電力に2025年3月時点のFIT売電額をかけると、概算の年間売電額が計算できます。このケースでの年間売電額は、28,000kWh×10円/kWh=28万円となりました。

より高出力なシステムの場合

システムの出力が50kW以上の場合、全量買取の対象となりますが、売電額は1kWhあたり9.2円とわずかに下がります。とはいえ、50kWhの出力だった場合の売電額は概算で46万円となります。

年間収支

仮に40kWの太陽光発電システムを運用し、自家消費で年間の使用電力をすべて賄えたと仮定した場合の収支は、試算した維持費用の20万円を引くと8万円のプラスになります。

実際には、太陽光発電システム導入までにかかっていた年間の電気代がまるまるプラスになる計算なので、収支はより大きくプラスに動くでしょう。

一方、全量買取だった場合、近年の電気代の推移を考えると、売電額で買電額をカバーしきれない可能性もあり、収支改善の効果は小さくなることが考えられます。ですので、これから太陽光発電システムの導入を考えているのであれば、売電ではなく自家消費・災害対策を主目的とし、余剰分のみ売電することを考えた方が、収支をプラスに導けるでしょう。

正確なシミュレーションはコンサルタントに依頼

ここまで紹介したのは、大まかな概算による試算であり、太陽光パネルを設置する位置や向き、設置場所の日照量によって変わってきます。また、故障や不具合などがあれば当然、概算の試算ですら下回る可能性があります。

より詳細な試算をしたい、自社に設置する場合のシミュレーションをしたい、ということであれば、太陽光発電システムの設置業者やコンサルタントへの相談をお勧めします。

WWB株式会社
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引用元:WWB株式会社公式サイト
https://wwwb.jp/

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